【続】朝の旋律、CHOCOLATE


婿様、私。

ここに居たい。
ここで働きたい。

別に、好きな業種じゃない。
好きな業種じゃないけど、ここに居たいの。



「でも…」


迷惑、ですか?
私、一週間も休んじゃった。



じわりと。

そうじゃない、って解っているのに。

一気に流れ込んで来ちゃった不安は。

このままここにいたら、色んな事で、迷惑を掛けてしまうんじゃないか、って事。

狭山工販が何か言ってきて、婿様や哲が、しなくてもいい思いを………。


私が、させてしまうんじゃないか、って。

事。




「朝から泣かさないで下さいよ」

不意に、後ろから哲の、声がして。

婿様が慌てたように、椅子ごと。
私と膝がぶつかるくらいに、寄ってきた。



「いやっ!! 辞めて欲しいとか、そんな事を言ってる訳じゃないんだ!」


むしろ辞められたら困るし!!
仕事的にも、雰囲気的にも!!

ごめんごめん、みちゅしゃん、びっくりさせたね!

悪かった!ごめんね!?




…え……えぇ?

…ちょっ…やだ……婿様、撫でないでよ!

どんだけ幼児扱い!?




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