【続】朝の旋律、CHOCOLATE
「あ、お菓子食べた? いい加減、面会許可しろ、って言いに今日行こうかと思ってたんだ!」
ああ、やっぱり噛み合わない。 私は、狭山工販に転職はしない、と言いましたよ?
って言うか…病院に文句言うつもりだったんだ!?
「親父も、もう1人くらいなら雇えるって言ってるし、いつでも」
と、一応声をひそめながら、狭山工販は。
私の挨拶は、スルーしちゃったのかな…。
いずれ、社長夫人だけどね。
と。
息の止まるような事を、耳打ちした。
「……な…に言って…」
駄目だ。
断らないと。
そんなの、嫌。
目の前でぐるぐると、色んな色がうねった。
断らないと。
でも、怒らせないように。
…ど……どうやって!?
哲が…哲がいい、哲とラブラブです、って…言ってもいい?
そう言ったら、哲、困らない?
いや、ラブラブだと思われる事がじゃなくて………
この人…
哲に…何かするんじゃない?