【続】朝の旋律、CHOCOLATE
「お~、蜜!」
私たちに気が付いた真ちゃんは、腰を抱いていた彼女から手を離すと、立ち上がった。
真ちゃんは、立ち居振る舞いは綺麗なのに、見た目がワイルド過ぎるから、ちょっと損をしていると思う。
綺麗に髭を剃るか、伸ばすかしなよ、と先々週辺りに、私は確かに言ったけど…。
伸ばす方を選択しちゃった真ちゃんは、小汚なさ…ぃや、ワイルドさに磨きがかかっちゃって。
「…エロ魔神」
「……わざわざ聴きに来てやった友に対する挨拶がそれかョ」
「だって!!!」
思わず、真ちゃんがブラなんかくれるから、昨夜えらい目にあったんだからね!!
って叫びかけて、口を噤んだ。
彼女、見てるし。
ブラくれたなんて、言ったらきっと駄目。
彼女見てるし……?
…うわ…めっさ見てる…!!