【続】朝の旋律、CHOCOLATE
ステージは。
クリーム色の照明が、譜面台の金属にキラキラと。
客席なんか、あんまり見えないくらいに、明るい。
一曲目の一音目は、やっぱり緊張するけれど、指揮者の台に乗った団長は。
観客に背を向けているのを良いことに、おどけた笑顔で、私たちに笑顔を促す。
この人は、緊張しないんだろうか。
いつも、どんな場面でもステージでも。
楽しいね、って。
全身で表現する。
最高にキラキラした目で、団長の指揮棒が、私たちを導く。
ああ、団長。
いつもの菜箸の指揮棒じゃなくて良かったです。
どうしていつも、菜箸なんですか?
今日の団長、すごくカッコいい。
いつもその指揮棒、使いましょうよ。