【続】朝の旋律、CHOCOLATE


ちょっと真ちゃん起きてよ!


私は、少し躊躇ったけれど。

無視していいメールじゃない気がするし。

隣の部屋に、乱入した。



内緒話は終わったのか、真ちゃんは自分で持ち込んだ折りたたみ式のパイプベッドを開いて、すでに布団をかぶっていた。


哲は哲で、私の持ち込んだ、発芽したばかりのリンゴの木に、水を遣っていて。


いきなり真ちゃんを揺さぶり起こそうとしている事を、ややびっくりしたように、見ていた。





「…な~に…」


きゅう、っと眉を寄せた真ちゃんの、寝顔。



「……………」


やべぇ。

萌えには素直な私。
ちょっとときめいちゃった。




「一緒に寝るの~?」


仕方ないなぁ、哲には内緒だョ、おいでおいで、と。

ぺろりと布団をめくりあげた真ちゃんは、目を開けないままで、笑う。




ち…ちっがぅ!!

真ちゃんがそんなだから!

私が恨まれた、って言ってんだ馬鹿!!!




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