【続】朝の旋律、CHOCOLATE


真ちゃんの彼女は諦めたのか、拾い上げた携帯に、メールはなかった。


今まで、こんな事はなかった。

真ちゃんが誰と付き合っていようと、私が恨まれる事なんか。




「蜜、あんまり気にするな。狭山工販の事も、真也の彼女の事も」

大丈夫だから、買い物行こう。

酒が無くなるんだ。
あと、オレンジピール。

荷物、持ってやるから。

いい加減、風呂の洗剤買わないと。





「…あ~………お風呂の洗剤」



そういえば、ずいぶんシャンプーで洗ってたな、私。

そのシャンプーも、無くなって来てたっけ…。



大丈夫、かなぁ。
哲と歩いても?


渋々ながらに、一緒に買い物に行く事にした私は。

うちの前を通る、小さなパトロールカーに、やや安心して。


下着ドロの登ったであろう、雨水を流すパイプを、見やった。



これ、折れて、落っこちちゃえば良かったのにな。

私のぱんつ掴んだまま、骨でも折れちゃえば良かったのに。




< 174 / 422 >

この作品をシェア

pagetop