【続】朝の旋律、CHOCOLATE
真ちゃんの彼女は諦めたのか、拾い上げた携帯に、メールはなかった。
今まで、こんな事はなかった。
真ちゃんが誰と付き合っていようと、私が恨まれる事なんか。
「蜜、あんまり気にするな。狭山工販の事も、真也の彼女の事も」
大丈夫だから、買い物行こう。
酒が無くなるんだ。
あと、オレンジピール。
荷物、持ってやるから。
いい加減、風呂の洗剤買わないと。
「…あ~………お風呂の洗剤」
そういえば、ずいぶんシャンプーで洗ってたな、私。
そのシャンプーも、無くなって来てたっけ…。
大丈夫、かなぁ。
哲と歩いても?
渋々ながらに、一緒に買い物に行く事にした私は。
うちの前を通る、小さなパトロールカーに、やや安心して。
下着ドロの登ったであろう、雨水を流すパイプを、見やった。
これ、折れて、落っこちちゃえば良かったのにな。
私のぱんつ掴んだまま、骨でも折れちゃえば良かったのに。