【続】朝の旋律、CHOCOLATE
それきり、真ちゃんからも、真ちゃんの彼女からも、連絡は来なくなった。
よりを戻して、丸く収まったのかどうかは、わからない。
哲のところにも、しばらく連絡ないみたいで。
私は少し心配しながらも。
何食わぬ顔で、配達ルートに戻って来た狭山久志と。
証拠もないのに、締め上げようとする哲とに挟まれて。
そのまま、真ちゃんのことは、“うまく行ったんだ”と。
思考の向こう側に押しやったきり、何日間か思い出しも、しなかった。
増えてきた仕事量に、忙殺される日々。
それも、不定期に現れては、何食わぬ顔で仕事を置いていくような狭山久志の視線から逃げる中で、ちょっとだけ。
哲と喧嘩を、した所為かも知れない。