【続】朝の旋律、CHOCOLATE


私、悪くない。


…はず。



哲は、屁理屈だと言うけれど。

私にしてみたら、綱渡りのような状況でも、こうしなきゃいけない、行動。


仕事は。
気持ちよくやらないと。

私が騒いだら、皆が不快になる…と……

………………思、う。



出来上がった、レモンのマーマレード。

真ちゃんは、取りに来ない。


出来たよ、とも。
連絡しにくい気がする。




突然来た、狭山久志からのCメール。

盗った明細から、番号を知ったんだろうと思う。

何度か知らない着信があったけれど、私は未登録着信は取らないから。
何のこともなく、無視していた。



それを。

哲に、言わなかったし、来たメールも。

見せられなかった。




あれから哲は、すっかり怒ってしまって。

仕事を終えた後、飲みに行く、と。
小一時間程度だけれども、居なくなること、2日。


あからさまに、食事を外でとる哲に、こんなメール、見せられない。


自分でなんとか出来るつもりしてるなら勝手にしろ、と言われている気がして。


ひとりぼっちになった気がすると同時に。


意地になった。




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