【続】朝の旋律、CHOCOLATE
哲は、ゆっくりと説明しながら、ゆっくりと歩く。
私は黙って聞いていたけれど。
「…哲」
その子、ちゃんと愛されて育つといいね。
お父さん解らなくても、違ってても、幸せに育つと、いいね。
「…そう、だな」
何の罪も、ないからな。
…蜜、と。
哲の声は、小さくて。
男でも女でも、俺、めちゃくちゃ愛すから……。
…いず、れ…。
…いずっ!?
「……れ…!?」
ななな、何が!?
…いずれ何だと……っ!
「………」
やだ…。
爆弾落としといて、なに引いた顔してんの、この赤髪!
駄目だ私!
キョドり過ぎだ!
いや!
確かに脳裏は掠めたけど!
嫌でも考えちゃってたのは確かだけど…!
どうしていつも、大事なことを…唐突に言うのーッ!