【続】朝の旋律、CHOCOLATE
「…ねぇ、哲」
真ちゃん、大丈夫なの?
より、戻したけど上手く行かないの?
つーか、より戻したの?
本当は。
静かに、哲の体温を感じていたい。
テレビをつけていない、哲の部屋。
もう少し、気まずいような空気になるかと思ったけれども、全然、そんな風にはならなかった。
今日会ってきた、その“お母さん”は、綺麗な人なのか…とかも、本当の事を言えば、訊きたい。
…訊かないけど。
だって。
うん、って言われたら、なんだか悲しくなりそうだもの。
今は私のことを好き。
今は私だけを好き。
って。
内心、必死で言い聞かせていないと私。
なんだかとても、寂しくなりそうで。
ほんとは。
ほんとは。
…………彼女と私…
どっちの体が良かった?
…なんて、馬鹿な事、も。
き…気になって気になって!
訊けないけど!
訊かないけど!
だって立ち直れないじゃん!?