【続】朝の旋律、CHOCOLATE


「だから蜜がウチに来れば万事解決」

「はっ!?」

「蜜が子犬飼って、俺が蜜を飼うってので、どうょ」


…飼っ…!?


「哲より金あるよ?」

「………やらしいこと言ってんじゃねぇよ」


私の作った卵焼きを、ぱくりとひと口に放り込んだ真ちゃんは、ふと、不自然に目を逸らして。


あー、と、口ごもった。




「……週末2日だけ…さぁ…、飼われてくんね…?」



ぴくり、と動きを止めた哲と。

気まずそうに視線を逸らせたままの真ちゃんとの間に流れる空気は、変な風に緊迫していたけれど。




「……夜はちゃんと返すから」

「……………女、か?」


そんな事には貸さない、とばかりに、嫌そうな顔をした哲に、真ちゃんは首を横に振った。




「…………ばぁちゃん」

…が、イギリスから来るんだ。



………見合い…的な?




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