【続】朝の旋律、CHOCOLATE
哲は。
私にキスを、する。
少し安心したように、キスをする。
哲は私が、真ちゃんと仲良くするのを止めたりしたことは無いけれど。
きっと。
色々と思うところがあったに違いなくて。
妬く、といったような感情ではなかったかも知れないけれど、少なからず。
……少なからず…不安定な私を、私の思うままに…自由にしてやろう、のような。
そんな…………消極的…な気持ちがあったんだろうと、思った。
「………て、哲…さぁ……」
…物足りない。
なんか物足りないんだよ哲。
「私、真ちゃんじゃイかない、って言ったよ?」
「うん、聞いた」
「…哲、私を束縛する気は?」
「……めっちゃあるから困ってる」
あ、良かった…あるんだ…?
私、あんまり自由だから…いつでも手放せちゃうのかと…思った……。