【続】朝の旋律、CHOCOLATE
「……エレンさんに挨拶したかった」
「…仕方ないだろ?」
「エレンさんに“だけ”挨拶したかった!!!」
受信したのは、ちょうど仕事を終えて、哲とコンビニに行こうと着替えた、頃。
時差は9時間だから…向こうはお昼前くらい、かも知れない。
「哲、知ってたの!?」
真ちゃんが行く日!
「…………ぃや?」
「…………」
哲……
…知…ってたね…?
嘘吐くの下手すぎないか!?
「……」
「………哲なんか嫌いだ」
私は真ちゃんのメールに。
ばーかばーか(>_<)、と返信をして。
哲の部屋の玄関から、外に出た。
少し事務が残っている、と、婿様が残業している工場に、電気がついていて。
外が暗いせいで、よく見える工場内に。
狭山の会長らしき人が立っているのが、見えた。