【続】朝の旋律、CHOCOLATE


いやあぁぁぁッ!!

それ私のだよね!?
下着泥出たもんね!?


チクショウッ!!
警察にまで見られたのか!!!





「……慰謝料みたいなつもり、ですか?」


婿様の声も、微妙に冷たい。

狭山からの仕事は、長年の流れに沿って、受注している。

いくつか、直接取引を始めたせいで、狭山からの量は減っていたけれど。

うちとしたら、結局の仕事量は同じだ。

むしろ、中間マージンが減ったせいか、ちょっと増えた。


そのあたりの安堵感は、確かにあったんだと思う。

婿様の声は冷たいし、哲の目も冷たいけれど。


私は、分厚い封筒を手にとって。



急に年老いて見える、狭山の会長が、よろめくほどに勢い良く押しつけた。



「代金?……下着、売ったことにしろってこと?……いい歳して…馬鹿なんですか?」


哲、行こ。

こうやって、お金で何とかしようとするところ、三代揃って同じなんだね。



真ちゃんは黙って居なくなるし!
狭山の会長はがっかりさんだし!


なんて日だ!!




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