【続】朝の旋律、CHOCOLATE
「……哲」
私ね。
哲がいなかったら、きっと。
今でもふらふらしてた。
誘われるままに、ついて行って。誘われるままに、寝たりして。
その中には、真ちゃんも居たかも知れないよね。
そのうち病気もらったり、妊娠しちゃったりして。
真ちゃんが私を大事に思うことも、無かったはず。
哲に会わなければ、狭山久志にも会うことは無かったかも知れないけれど。
もし会っていて、同じように異常なことされていたら。
私、なんの事なく挫けて。
自殺するような感覚で、結婚しちゃったかも知れない。
「哲…」
人の繋がりって、怖いけど、面白いね。
私、哲に会わなかった自分を想像出来るけれども。
哲のいなくなった世界は、想像出来ない。
「…哲…こんなに好きなのに、なんか…うまいこと言えない場合は…どうしたらいい?」
…哲……よく“好きだよ”とか言えるね…?
私…めっちゃ恥ずかしい。