【続】朝の旋律、CHOCOLATE
蜜が、哲捨てるの待ってるのに、なんで俺が先に結婚しなきゃなんねーのョ、と。
真ちゃんは、馬鹿みたいな事をさも当たり前のように、言う。
本当に、振られちゃったのか、振ったのか。
それとも全然違う理由があるのかどうかは、わからない。
でも、私が知らされなくても、哲が知っていればいいし、哲も知らないならば、それはきっと、知らなくていい、事。
「風呂、そっち使え」
俺は蜜と入るから。
「え~、俺ひとり?さみしーから蜜貸してョ」
「馬鹿死ねふざけんな。誰が貸すか」
「じゃあ3人で」
「イギリスに帰れ」
真ちゃんは、海外から帰って来ると、私の作った料理を食べる。
哲も、食べる。
私も、一緒に。
それは、繰り返される、幸せの一部。
音楽を楽しめて、美味しいものを味わえて。
大好きなひとと、大事な、ひと。