【続】朝の旋律、CHOCOLATE
なんとなく。
わかってしまう。
真ちゃんの彼女が、私に妬いてる事。
自分の彼氏が、自分より前から仲の良い女と、一瞬でも楽しそうにしていたら。
普通、やや妬く。
ちょっと、心配になる。
それが、彼氏のいる女でも。
「………面倒な…」
眉をひそめて呟いた哲の気持ちも、やや分かる。
友達の彼女に妬かれたのかも知れない、自分の、か………か…彼女……?
…………私、“彼女”?
一瞬、思考が遠退いた。
私、哲の“彼女”なんだ?
や…きっとそうなんだけど…、“哲は私の彼氏だから!”って言い切るのは…なんだか恥ずかしい。
“私は哲の彼女だから”になると、おこがましい気すらしてくる。
…どんだけ自信ないんだ私…。
こんななのに、私に妬くなんて…真ちゃんの彼女は、ものすごい心配性なんだなぁ…。