桃橙 【完】
「なんだ、陶弥」


「や、いい。いいんだ。総」


「………」


「それで、春河家への制裁は?」


「もう水面下では動いている」


「そうか」


「…どう出てくるか、だな」


「まぁ、予想はつくけどね」


「……あぁ」



俺達が、資料を見ながら話していると



「陶弥兄さん?」



控えめなノックと共に、可愛らしい妹の声が聞こえてきた。
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