桃橙 【完】
「あぁ、終わったら戻る。…じゃあ、その書類を準備しておいて」



仕事先からの電話に、区切りをつけて電話を切ると


見知った顔が視界に入った。



「陶弥?」


「…総、」


「久しぶりだな。こんなところで何の用事だ?」



相変わらず無駄に色気を放っている宗元総…


俺の大学時代の友人の一人だ。
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