桃橙 【完】
「安芸」


「はい」


「あとデザートだけなんだけど、食べれそう?」


「あ…もうお腹がいっぱいで、」


「だよね、実は俺もお腹いっぱいなんだ。テイクアウトできるように頼んでおくよ」


「ありがとうございます」



本当に、彼女を自分の手元に置きたいと


そう思ったのは、ただの気まぐれだと思っていた。


けれど…


もしも、これが運命だというのなら、なんて皮肉で…


愛のあるめぐり合わせだったんだろう。
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