私の彼氏は××
はじまり
「きりーつ、礼。」
ガタガタとイスを引く音が一斉に鳴る。
私はこの音を聞くとなんだかホッとする。変だとは思うけど、平和。
「ありがとうございましたー。」
授業が終わり、みんな席を離れていく。
私は自分の席に座って、さっき返されたテストの点とにらめっこしていた。今回のテストは
5教科。さっきの授業で全て返された。
「くッ…!」
私は意味のない声をもらした。
私は久野 結(ひさの ゆい)。高校1年生。
「結、テストどうだった?」
この子は宮白 夏衣(みやはく かい)。高校1年生。私と同じクラスで高校からの友達。
夏衣は頭がめっちゃ良くて、入試トップ!テストではいつも上位にいるくらいの子。それに比べて、私は…
「理科以外…0点!?」
私が言う前に夏衣が叫んだ。夏衣の声を聞いたクラスメイトがえ!?という顔で見ている。
「ちょ…!夏衣!?」
「ッ…!ゴ、ゴメン!!つい…。」
クラスメイトだけでなく、廊下にいた友達にも聞こえてたらしく、みんな同じ顔をしている。
もー!夏衣のバカー!
う゛ぅ゛…ってヘコんでたら、

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