静かな涙【完】
――――――
―――


「あれは、悲鳴じゃなくて雄叫びだな」


先輩がクスクスと笑いながら歩いている…



私は先輩の後ろを、ただ情けない思いでトボトボと歩いていた…



はぁ…



私って…



可愛くない…



『キャーッ』とかならまだ可愛いのに…



なんで『ヒィィィ』とか言っちゃったんだろ…



はぁぁ…



私は告白どころか、かなり落ち込んでいた…



その時だった…



「あっ…あっこにもお化けいる」



先輩が指を指した。



私はさっきの出来事が再び蘇って思わず口を抑えた…



ヒィィとか言わないように…


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