静かな涙【完】
『せっ…先輩っ!すっ…好きですっ!』



私は勢い任せに言った…



もちろん先輩の顔など見れなくて…下を向きながら。。



先輩の足が止まり驚いたかの様に振り返る…




それから…握っていた先輩の手が緩んだ…



「……」



張りつめた空気が、私を不安にさせる…



言うんじゃなかった…


私は、後悔の二文字が頭に浮かんだ…



……






「…だよ…」



『…えっ…』




私は何て言ったのか気になって頭を上げた。




「…俺も少し…気になってたんだ…」



そう言って先輩は微笑んだ。



『じゃ…つ…付き合っても‥?』



私は目をまん丸く開きながら言った…



「…俺で良ければ…」



先輩は照れているのか…

横を向きながら呟いたんだ…


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