静かな涙【完】
私は…



ただ夢中で浩司さんを見つめた…



先輩に恋をしていたあの時と同じ思いで…



『なんだ…マネ、先輩来るの知らなかったの?』



鈴木君が不思議そうに私を見つめる…



『…えっ…あぁ…うん…』



『恋人なのに?』




『………』



鈴木君はタオルで顔を吹きながら私に訪ねてくる…



『…昔はね…』



私は適当に答えて…
再び浩司さんを見つめた…




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