静かな涙【完】
真紀子
私への視線は…



お姉ちゃんからであって…



浩司さんは私がいる事には全く気付いていない様だった…




お姉ちゃんと私の視線がぶつかり合う…




お姉ちゃんは…



一瞬、戸惑った表情になったが、
すぐに私を見て微笑んだ…




私を見ながら微笑んで…



お姉ちゃんは…



私から目を反らす事はなく…



浩司さんの腕に、自分の腕を絡みつけた…




そう…




それは…




勝利者の微笑みであって…




まるで、見せ付けている様で…




【私のモノ】と言っている様で…




私は見ていられなくて…




その場を走り抜けた…
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