静かな涙【完】
『……と…智…待って…』


私は、智の手を静止しようとする…




『…無理…止まらないよ…真弓…好きだよ…真弓…』









好きだよ。真弓…


好きだよ…真弓…――


好きだよ…真弓…―――




甘い囁きは…



智…




それでも…

私の頭の中に浩司が焼き付いていて離れない…




離れないんだ…




あれは…








確か初めて浩司の部屋に行った時だった…




あの日、浩司と一つになった…




「真弓、可愛い…」

「ぷっ…カチコチじゃん!リラックスして」

「好きだよ。真弓」

「可愛いよ。真弓」

「愛してる…真弓…」




浩司の声…



言葉…



今でもハッキリと覚えてる…。
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