静かな涙【完】
「真弓にはこれ。」



小さな箱に小さなプラチナのピアス。



「まだバイトの身分だからあまりいいもの買ってあげれないけど・・」



そう言って照れながら私に渡してくれた。



『わ~!いいの?綺麗!ありがとう!浩司から貰ったやつなら例え、100均のでも嬉しいよ!』





「えーっ!まじでぇ?しくじったなぁ・・」



『・・ちょっとぉ!』



「アハハ。嘘、嘘。来年はもっといいモン買ってあげるよ。」



『いいよ。どうせ安月給なんだから』




「コラーッ!!」



浩司にゲンコツで頭をグリグリされた。
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