静かな涙【完】
浩司
振られちゃったな‥
と俺はため息を着く。
でも、最後に「ありがとう」と伝えられて良かった‥
俺は本当に最低な男だ。
沢山、真弓を傷つけて‥
真紀子さんまで傷つけて‥
真弓の泣き顔
真紀子さんの泣き顔が交差する‥
結局、2人とも幸せにするどころか
悲しませる事しか出来なかった‥
俺は搭乗口から戻る‥
今‥
走れば真弓に追いつく‥
だけど…
俺の足は走ることを拒んだ‥
不甲斐ない俺には、真弓に会う権利などないと
言わんばかりに、俺の足は動かなかった…。