静かな涙【完】
コンコン…―――



部屋をノックする音が聞こえた…



『…浩ちゃん…』



お姉ちゃんの頬がピンク色に染まる…



お姉ちゃんは『浩司さん』から『浩ちゃん』に呼び方が変わっていた…



「こんにちは。おっ、真弓ちゃん、来てくれてたんだね」



『はい。』



私は浩司さんに向かって微笑む。



『ささ…浩司さん、ここに座って…』



私は座っていた、パイプ椅子から立ち上がる…



『じゃあ…チェーンジ!』



私は浩司さんに手を出す。



「おうょ」



浩司さんは私の手をパチンと叩いた。



『へへへ…じゃあ…お邪魔虫は消えよーっと』



『「こらこら…」』



浩司さんとお姉ちゃんが口を揃えて言う…




私は笑いながら手を降って部屋から出た…

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