静かな涙【完】
『って名目はこれなんだけど…実はあんたの為に作ったんよ』



母がそう言って微笑んだ…



『私の為…?』



父と母は頷いている。




『そっか…なんでかは解らないけど…ありがとう』



私も微笑んだ。




『真弓は…本当にお姉ちゃん思いだし…
毎日お見舞いにも行ってくれてるしね』




『アハハ…当たり前の事だし…気にしなくていいよ…』



私は、そう言いながら、自分の皿におかずを取る。。



お母さんとお父さんは、
何処か私を悲しそうな顔をして見つめている…

私は、二人の視線を感じながら気に止めていないふりをした…


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