静かな涙【完】
『お姉ちゃん、ずっともぐら生活だったもんね!
じゃあ、私、用意してくる!』



そう言って、真弓はパタパタと二階へ上がって行った…



俺は気が付くと真弓を目で追っていた…



『…浩ちゃん…浩ちゃん?』



「…あっ…な…なに?」



『今度は二人で行こうね…』



真紀子さんが微笑みながら言った。




真紀子さんの笑顔を見ると…



あの時の真紀子さんではないと…
一目で解る…。



思い返せばあの日…――

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