椿山亜季人の苦難日記

約束-日和の視点(p102-



人混みが、煩わしい。走りなれない足は、うまく気持ちについて動いてはくれない。


『12時20分発…』



あと10分…、もう、このホームにいるはず…。



「先生っ…」



このまま…


このまま別れるなんて…


いっぱい、言いたいこと、あるんだから…



「先生…」







ホームに佇むたくさんの人々の中、頭一つ大きな


愛しい彼の姿―…。


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