椿山亜季人の苦難日記
冬が近づいてきた。


相変わらず俺は屋上にいる。


日和ちゃんの受験が先日終わった。


もちろん合格。やっぱりね、どっかのおチビとは違うね。


日和ちゃんらしいのは、その大学が、吉原のいるとことは違う場所だったことかな。


うん、偉い、偉い。


そして、今は、おチビ…ああ、亮介のことね、アイツの勉強に付き合ってる。


実に偉い!!


おチビも、気持ちに落ち着きが出てきたのか、成績も着々と伸びてきたし、


前の様に泣き付くことも減ってきた。


「『アキさん離れ』する!!」

なんて、言ってたけど…。


なんだそりゃ、気持ち悪っ…。


「さびしがるなよっ」

ウインク付きっ!て…


わーお、鳥肌!



別に寂しくない。


いや、強がりとかじゃなくて…。



俺には、独りじゃなくなったぶん、問題が山積みなんだ…。

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