椿山亜季人の苦難日記
ずっと、知らなかったのだと思う。
誰かを特別気に入ることも、
いつもそばに誰かがいることの温かさも、
知らなかった。
俺だけの場所に、踏み込んできた三人。
良いところを知るたび、楽しさを感じるたび、弱さをみるたび、
特別だと思うようになって、近づいて、
俺だけの世界に入ってきた三人。
気持ちわるいんだけど、保護欲とかなんとかが生まれてきちゃて、
守ろうと思って、
急に怖くなったんだ。
俺の世界から離れてしまうことが一。
きっと、そんな感情。