椿山亜季人の苦難日記
「自分の道を曲げるのはダメ。

その結果、一緒に過ごせないのは、すごく、すごく辛いよ。

不安だって、寂しさだって、いっぱい経験することになるの。

でもそれって、諦めて、忘れていく苦しみなんかより、ずっといいと思う。

だって、一人じゃない、相手がいるもの。


一緒にいれるのが、絶対じゃないと思うの。

会えないわけじゃない、別の道にいたって」


「『同じ空の下』だから?」

日和ちゃんの言葉を遮って、漏れた言葉。


笑顔で頷く日和ちゃん。

「…どっかの恋愛ドラマみたいだ…。」


「亜季人くんには、理解しがたかった?」

「いや、すごく分かりやすかった。」


俺はただ、今までの感情と向き合っていた。


なんで、最初から諦めた。こんな素直な解釈ができなかった。


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