椿山亜季人の苦難日記
―翌朝

「…千歌、ホントにそれを渡すの?」



日和は苦笑しながら尋ねた。


「おぅっ、もちろんだ!」



ケーキは、形こそ良くないが、失敗したと言うわけではなかった。



さすがに色彩感覚に優れた千歌のこと、


センスよくラッピングされた



異様なほど、でかい箱。



「1ホール全部渡しちゃうの!?」



「おぅっ!緊張するっ!」



玄関に、でかい男の姿が見えた。




< 31 / 169 >

この作品をシェア

pagetop