椿山亜季人の苦難日記
「…さん、アキさんっ、起きなよ!」


「んん?」

本当に眠っていたらしく、千歌ちゃんに揺り起こされた。


「もう昼休み終わるよ。」

相変わらず、彼女は片手に筆を持ったまま。


俺は、頭が寝惚けたまま。

「…う~ん。千歌ちゃんは?行かねぇの?」


「次、美術だからサボる。」

ケロッとした顔で言ってのける。

まったく…、単位落としたらどうするのか…。


まっ、コイツはこういうことに関しては、器用にこなしていくから、心配はしてないけど。

呆れこそするけどね。


「じゃ、行くわ~。またね。」



「じゃあな~。」




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