椿山亜季人の苦難日記
日和ちゃんの目からは大粒の涙が流れていた。
最初は千歌のせいかな、なんて思って、「気にしない方がいい」って言うと、
「違うの…」
静かに、そう言われた。
「日和ちゃん、千歌ちゃんの言いたかったこと、分かった?」
苦笑しながら言うアキさんに、日和ちゃんは、コクッと小さく頷いた。
「千歌ちゃん、もっと頼って欲しかったんだよ。でもそれ以上にさ、隠してまで守ろうとした思いを、否定してほしくなかったんだと思うよ。」
「うん…。」
日和ちゃんが頷くと、アキさんは俺の肩をポンッと叩いて、屋上を出ていった。
俺は、日和ちゃんの背中を見ながら立ちすくんでいた。
かける言葉が思い浮かばなくて…。
最初は千歌のせいかな、なんて思って、「気にしない方がいい」って言うと、
「違うの…」
静かに、そう言われた。
「日和ちゃん、千歌ちゃんの言いたかったこと、分かった?」
苦笑しながら言うアキさんに、日和ちゃんは、コクッと小さく頷いた。
「千歌ちゃん、もっと頼って欲しかったんだよ。でもそれ以上にさ、隠してまで守ろうとした思いを、否定してほしくなかったんだと思うよ。」
「うん…。」
日和ちゃんが頷くと、アキさんは俺の肩をポンッと叩いて、屋上を出ていった。
俺は、日和ちゃんの背中を見ながら立ちすくんでいた。
かける言葉が思い浮かばなくて…。