君がいた夏




……まだ、信じられないの。




君が、私を裏切ったなんて。




君はいつでも優しくて、まっすぐだったから。




その優しさにすがって、何か事情があるに違いないって……。




そう、信じてしまうんだよ。





わかってるんだけど、そんなの、ただ現実を見ることから逃げてるだけなんだって。





せめて、さよならの一言くらいは言わせてほしかった……。
















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