Again -もう一度恋して-
「次にお手元の資料の三ページ目を見てください。
この間、視察に行った工場の件で……」
専務の言葉でみんな資料を捲ったが―――。
「おい!工場の資料なんてないじゃないか」
副社長が声を挙げた。
自分の前にある資料を確かめた。
無い―――。
どういう事だ!?
「専務!!」
真っ青な顔をした専務が近くに来た。
「社長……」
「吉野とりあえず、みんなには手違いがあった事を言ってすぐに手元の資料を人数分コピーして来い」
「分かりました」