Again -もう一度恋して-
婚約者という存在
「社長のお父様がいらっしゃいましたが」
「通してくれ」
「颯太、忙しそうだな」
「そう見えるのなら、ここに来るのは控えて下さい」
中に入って来たのは、見慣れたあの人だけでなく後ろからもう一人……。
「かすみさん」
「はい」
「槇田かすみさんだ。お前の婚約者だ」
「はっ?勝手に決めないで下さい。
槇田さんでしたっけ俺には大事な人がいる。
君とは婚約はもちろん結婚もするつもりはないです」