Again -もう一度恋して-


腕の中に閉じ込めて、やっと大人しくなった彼女の髪を撫でながら今、自分の元に真奈美がいる事に安堵した。



真奈美の体温の温かさと、彼女の香りが現実に腕の中にいる事を痛感させた。



少し前まで心の中にあった嫉妬や焦りというものは、なくなり代わりに腕の中の存在に愛しさが増す。



けど、何かが頭の中で引っかかっていた。
何なんだ……?



あの男との電話での事を思い出した。
……婚約者。
確かに、そう言っていた。



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