Again -もう一度恋して-
琴美も困っているみたいだし一回だけなら仕方ないかな。
それに相手が琴美のお兄さんなら話しは楽しいし安心して行けそう。
《仕方ないな。
今回だけだよ》
《ありがとう》
琴美が賭けに負けてデートなんて彼女らしくないなと思った。
好きでもない相手とデートする賭けなんてしそうにないんだけど……。
「デート……するんだ?」
急に声を掛けられて驚いて振り向くと斗真がいた。
「何で勝手に入って来てるの」
「ノックもしたし、声も掛けた」
「そう。
で、なんなの?」
「今度の土曜日にパーティー用の服とか見に行くから予定に入れとけって」