Again -もう一度恋して-



なんて答えれば、いいのかな?



「ごめん。遅くなっちゃって」


返事に困っているとちょうど琴美とお兄さんが来た。



「遅くはないですよ。まだ五分前ですから」



「そろそろ行くか」

お兄さんの一言で駅の中に入った。
琴美は後輩君の服の裾を掴みながら改札口を通って行く。



そっと手が大きな手に包まれて立ち止まった。
琴美のお兄さんの手だ。



「あの、手……」



「琴美に、真奈美ちゃんの彼氏役をしっかりやれって言われたんだ。
だから今日1日は、僕は真奈美ちゃんの彼氏って事でよろしく。
あっ、お兄さんじゃなくて康也って呼んでそうしないとバレるからね」





< 386 / 449 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop