Again -もう一度恋して-
「颯ちゃん聞いて、私達の事を許して貰おうと思ったの……」
「勝手に一人でこんな所に来てっ……無駄なんだよ!
この人が簡単に真奈美の願いを聞いてくれると思ってるのならどうかしてる。
だいたい、この人のせいで真奈美が辛い思いをしたり会社を辞めさせられそうになったんじゃないか。
もっと警戒しろよ」
颯ちゃんは物凄く怒っていた。
「でも、颯ちゃんのお父さんとこのままの状態で結婚式は出来ないよ」
そう言った瞬間ガシッと腕を掴まれ颯ちゃんの怒った顔が間近に迫った。
「真奈美がどう考えようと結婚式は挙げる。
逃がさないからな!行くぞ」
「待って…颯ちゃん」
私の言葉など聞こえなかったかのように無言でずるずるとドアまで引きずられた。
「颯太、待ちなさい」