Again -もう一度恋して-
お母さんに起こされて慌てて外を見ると電車は、どこかの駅に止まっていた。
「颯太、降りるよ」
お母さんの後について降りると知らない町だった。
「お母さん、疲れた」
「仕方ないわねぇ、ほら口をあけて」
お母さんが入れてくれた物は口の中で甘い香りがして広がった。
ミルクキャラメル……。
「元気出た?もうすぐよ」
僕達が着いたのは、茶色の二階建てのアパート。
お母さんは迷うことなくある部屋の前まで行くとドアベルをならす。
中からは男の人が出てきて中に入るように言われた。
それからお母さんの弟って云う男の人のアパートで、しばらく暮らす事になった。