Again -もう一度恋して-
揺れる気持ち
「白石さん、もうすぐ社長の車が着く頃だけどお出迎え出れる?」
「大丈夫です」
「じゃあ行きましょう」
この所、書類の整理の他に颯ちゃんの出勤と帰宅時の出迎えと見送りを岡崎さんと一緒にするようになった。
「「社長、おはようございます」」
車から降りた颯ちゃんと目が合う。
目の前を颯爽と通っていった。
颯ちゃん……今日もかっこいい。
それから岡崎さんの代わりに颯ちゃんに時々コーヒーを持って行くようになった。
私がコーヒーを持って行くと、どんなに忙しそうにして居ても必ず「ありがとう」って言いながら笑顔で私に言ってくれる。
私だけじゃない岡崎さんや専務に対しても時々、気遣う言葉を掛けていた。
大会社の社長ってもっと偉そうにしていて責任は部下に押し付けるって云うイメージがあったんだけど……颯ちゃん違った。