空の下の約束
「あぁーあ、疲れたぁ~」


星野はそう言って寝転がった。


連れてこられたのは屋上…


星野先生曰く、ここは自分だけの特別な場所と言っていた。


看守さんに特別に合い鍵を作ってもらったらしい。


私はどうしたらいいのか立ち尽くしていると、
星野は白衣を脱ぎコンクリートの地面にひいた。


「この上に座れば服は汚れないよ」


「私は平気。それより白衣が汚れちゃう…先生の洋服も…」


戸惑ってる私を余所に、星野は私の腕を引っ張り無理矢理に座らせた。


「僕は男。君は女性。白衣も服も洗濯すればすむことだよ」


そう言うと私の顔をのぞき込んできた。


何にも言わずただ見つめてくる。


私はいたたまれなくなり最初に口火を切った。


「あっ、あの…あっ、なんであんなに息切らしてたんですか?私…何かしました?それとも何かあったんですか?」


その言葉に盛大にため息を付く星野先生。


「はぁ~ぁ。今日は朝から君に走らされっぱなしだな。何かしたか…何かあったか…どっちもだな」


そう言ってまたコンクリートの上に大の字に倒れた。


「ご、ごめんなさい。私、悪気があった訳じゃ…」


「ブッ、ブハハハハハハハ!」


いきなり笑い出した星野に私は戸惑った。


何?いきなり…


「星野先生…?」


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