隣が遠距離。
積もるのは。
ハッと正気に戻ったあたしはホウキを持つ手を動かし始めた。
まだ目がチカチカする気がする。
教室の中は床を掃くホウキの音だけがやけに大きく聞こえて少し気まずい。
何かしゃべった方がいいのかなぁ…。
気になって橘樹くんをチラ見する。
橘樹くん…襟足ちょっとはねててかわいいな…。ちょっと大人っぽいけど、笑うとまだあどけないっていうか、無邪気なんだよなぁ~
なんて考えながら手元に目線を戻した。
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積もるのは。