キミコイ?


「う、うん…ありがと…」


零央とふたり肩を並べて歩く街はいつもと何処か違ってみえた


ドキドキして新鮮で…


いつもはなんてことないこの道も好きになってしまいそうだ


「美柚さ、不器用だよな」


いきなりなんの脈略もない話をされて思わず私の目は点になった


「俺と初めて喋った夜…覚えてる?」


忘れるわけがない。あの零央に会った大切な夜のこと


「うん、覚えてるよ」


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